個人的な感想です。

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山坂健さんの『なつゆらぎ』を読みました。心の中の氷を溶かすような作品でした。


なつゆらぎ (リュウコミックス)なつゆらぎ (リュウコミックス)
(2013/03/13)
山坂 健

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山坂健さんの『なつゆらぎ』を読みました。

この作品はコミックリュウに連載されていたもので、昨年3月に単行本化されました。

今回もう一度読み直してみて、いい作品だなあと改めて思いました。

13歳の少女・渚が母の入院で、おばの恵の家に預けられることになります。恵の家は田園の中にあり、そのあまりの田舎ぶりに渚は戸惑います。トイレすら家の中にはなくて、家の外に和式トイレがあるだけでした。

菜津は都会っ子でこういうものには全く慣れていないし、また勉強ばかりする冷めた「現実的」な子供だったのです。

やれやれと思いながら渚は、鍵を預けられた小屋をのぞいてみます。その中には恵の祖父が作ったと言う数々の人形があったのですが、その中の一体は本当の人間の子供と見まごうばかりの出来でした。好奇心に駆られた渚が背中のゼンマイをまいたことで、その人形は動き出してしまいます。驚いた渚は母屋に逃げ帰りますが、その人形は渚を追いかけてきたのでした。

その人形は、恵の祖父が自分の娘の死を悼んで作ったもので、娘と同じ『菜津』という名を持っていました。

それから、渚と菜津の生活が始まります。恵は菜津の世話を渚に押し付けようとしている、と渚は感じます。でもそう思いながらも渚は菜津の面倒を見ます。菜津の思いがけない行動や力の強さに手を焼きながらも、知らないうちに冷めていた心が溶かされて行き、周りの自然にもなじんで行きます。

しかし、そのときにはもう、菜津のゼンマイは切れ始めていたのです。止まるまで一緒に過ごそう、と思って寝ずに起きていたが結局菜津は止まってしまいます。二人は菜津を再び小屋にしまい、また渚は心が凍り付いたかに見えました。

しかし、ネズミが電線をかじったのが原因で小屋が出火し、菜津が燃えてしまうと思ったとき、渚は、菜津を助けに行かなければ、と思います。

ここの心の動き、縛られていた心がそのがんじがらめの拘束を断ち切って、小屋に走り込む描写がいいです。菜津を助け出そうとして、でも内側から鍵がかかってしまい、出られなくなってしまったとき、菜津は再び動き出して扉を壊し、渚は助かることが出来ました。

恵は、「菜津を直す」と言います。「元気に動く菜っちゃんをまたみたいでしょ」と言われ、渚は涙ぐみます。心が本当に解放された、そんな瞬間の描写に、読んでいて胸が熱くなりました。

この話は私が書いた『ガール』という物語と、結構共通するところがあるな、と読んでいて思いました。

心を溶かさなければいけない人は、現代にはたくさんいるんじゃないかと思います。

こういうテーマの話を読んで、何かそういうきっかけをつかんでいただけると言いなと思いました。
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