個人的な感想です。

マンガ・アニメの感想を書いていきます。『進撃の巨人』『ぼくらのへんたい』『ランドリオール』など。

阿部洋一さんの『バニラスパイダー』第2巻を読みました。(3)守りたかったもの、そして今守るべきもの。


バニラスパイダー(2) (少年マガジンコミックス)バニラスパイダー(2) (少年マガジンコミックス)
(2010/09/17)
阿部 洋一

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その(1)、その(2)からお読みいただければと思います。

第2巻の最終話、第10話ではこの世界の秘密が語られます。

大地震によって崩壊したツツジたちの街、居候町。エレベーターたちは何の遠慮もなく、人間を捕らえ、捕食して行きます。ツツジは水野さんを助けに行くのですが、憧れの水野さんの家はなんと実はハリボテで、そこには誰もいませんでした。ショックを受けるツツジでしたが、急いでコンビニに引き返し、花織を救い出して津田さんの元に急ぎます。

しかし次々と襲いかかってくる変異エレベーターたちに、ツツジの蛇口は通用しません。紫苑も傷つき、もう絶体絶命かと思われたときに、スタントのような運転で津田が現れ、3人を救い出します。

津田との会話の中で、ツツジは何が起こっているかの一端を知ります。怪物・エレベーターたちはその母体であるナクアの脱皮のために、人間を捕食していたのです。

ツツジは、こんな自体の中で自分に出来ることはもうないと思いますが、隣で震えている花織を見て、その手を握ります。出来ることはまだあるのです。これはこの作品の一貫したモチーフになっていると思います。

津田の説明によると、ナクアはこの『町』そのものに寄生して、『脱皮』して再生することでこの町を脱ぎ捨て、町もそこに住む人たちもすべてその脱皮した皮膚の中に埋もれさせてしまうのでした。津田の目的はこの脱皮の際に、ナクアを捕らえることだったのです。

ストーリーの展開とは別に、この回で一番ショッキングだったのは津田のコーヒーカップ型宇宙船に豆腐屋を経営していてツツジと同居しているツツジの祖父母がいたことでしょう。読者にはそれまでも、ツツジの祖父と津田とは50年前の出来事をめぐって因縁があるということは明らかにされていました。しかしそれがどういうものだったのかはこの時点ではまだ明らかにされていません。

この2巻は、特に9話以降は本当に展開が急で、物語がまとめに入っているのがありありとわかります。ゲームでいえば『ラスボス』であるナクアとの戦いが始まる、その前段階が終わったわけですので。

水野さんの家にいるときの場面、よく見るとテレビとゲームのコントローラーと電気ストーブしか描かれてなくて、ハリボテの向こう側にそれだけ残っているんですね。なんと言うか納得できないものが残るわけですが、それが第3巻でどう展開するのか、ということになってきます。

一番守るべきものであった水野さん—あくまでツツジの主観でですが——が、一体なんなのかわからなくなったわけですが、ツツジにはもう花織と言う守るべきものが出来ていました。

この辺りは、なんというか感動しちゃうんですね。

第3巻の感想に続きます!
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