個人的な感想です。

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阿部洋一さんの『バニラスパイダー』3巻を読みました。(2):謎に満ちた水野さん。

バニラスパイダー(3) <完> (少年マガジンコミックス)バニラスパイダー(3) <完> (少年マガジンコミックス)
(2010/12/09)
阿部 洋一

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その(1)からの続きです。

学校についたツツジは津田の指示のもと、ナクアの抜け殻をかぶって構内に入ります。構内に充満していた変異エレベターも、ツツジに反応しません。自動ドアも反応してくれない存在感の薄いツツジの本領発揮です。「ワーッと正面で戦っているより、ナクアスーツで気配消してこそこそしている方がぼくっぽいしね」とむしろ肯定的にとらえるのです。
学校に侵入したツツジは、教室にある影を見つけます。そして校舎に入り、自分の教室の扉を開けます。するとそこにいたのは、水野さんでした。

水野さんは謎だらけです。ハリボテのうちに住んでいて、いったいどこだかわからないアパートの、「なくあ」と書かれた部屋の前にたたずんでいる。それが前に描かれた水野さんの姿でした。

どう声をかけていいか分からないツツジに、水野さんは立ち上がってツツジを抱きしめ、「ここまでよくがんばったね」というのでした。わけもなくツツジはぼろぼろと涙をこぼします。そして水野さんは、ナクアのところへ行こう、と153分の119の蛇口を渡すのでした。

一方花織は、ツツジの祖父から預かった油揚げを持って、校内に届けに行こうとします。しかし変異エレベターに見つかってやられそうになったとき、紫苑に助けられます。そして二人がやられそうになったとき、救ったのは153分の153の蛇口を振るうツツジでした。ツツジの持っていた39と水野さんにもらった119を合わせて、完全なナクア殺しの蛇口を手に入れたのです。

体育館の裏側になぜかあった花織のバイト先のコンビニが、実はナクアの本体に降りていくエレベター用のエレベーターで、そこに追いついた津田と、ツツジと花織と紫苑と水野さんの一行は、ナクアの本体へ向かって降りて行きます。

そこはナクアの内部であり、街の中心部でもあり、「私の心臓でもある」と水野さんは言います。ここで、水野さんは実は「町そのもの」であったことが明らかになります。

正直、このあたりは分かりづらいです。でも、「町」というものが手に触れて体温の感じられる守りたいものであるとするなら、ツツジにとって、水野さんは「町」そのものだったでしょう。そしてその「町」がツツジが「あまり好きでない、ぼくを無視し続けた町」と同じものであるのが、ちょっと難しいなと思うのですが、でも実は水野さんという存在はそんなアンビバレントなものだったというべきなのかもしれません。

そしてそこに現れたナクアの姿は、水野さんそのものの姿をしていました。

しかしそれならナクアを水野さんから切り離し、倒してしまったら水野さんも死ぬのでは…と恐れるツツジに、津田は「町は生きている。ナクアという毒が抜けたら失ったものも再生される、と言います。

一行は水野さんの案内する謎のアパートの中で、ナクアの脱皮の様子をテレビ中継で見ます。(しかしこういうディテール、考えてみると荒唐無稽なのですが、読んでいると全然違和感がないんですね。ものすごい構成力だと思います。)

水野さんが、居候町そのものだということに納得がいったツツジは、朱いくもの巣の張った空を思い出し、「水野さんはずっと辛い思いをしてきたんだ。ナクアを切り離し、水野さんを青空にするんだ!」と決意します。ここも感動するのですが、いったいどんな種類の感動なのか、読んでいてもう分からなくなっています。

その(3)に続きます。
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