個人的な感想です。

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ふみふみこさんの『ぼくらのへんたい』第24話を読みました!胸に迫る展開でした!

ぼくらのへんたい 5 (リュウコミックス)ぼくらのへんたい 5 (リュウコミックス)
(2014/02/13)
ふみふみこ

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コミックリュウ7月号でふみふみこさんの『ぼくらのへんたい』第24話を読みました!

コミックス第6巻、8月12日発売決定だそうです。個人的なことですが、誕生日の前日です。(笑)

1か月お休みだった『ぼくらのへんたい』でしたが、今回は主に今までの展開の続きでした。女装したパロウあかねちゃんがデートして、一線を越える(キスとか?)に行きそうになってあかねちゃんは、「ああこんなじかんだわたしもうかえらなきゃいけないなあ!じゃあまたね!」と言ってぴゅーっと逃げ帰ります。毒牙にかけたい、という気持ちもあったパロウですが、その純粋な反応にむしろあたたかい気持ちになったようでした。

ほんとあかねちゃんは、まりかの助けにもなるのだけど、パロウの心を浄化する存在でもあるんですよね。

あかねは家に帰り、まりか裕太)の家に行きます。隣同士で、しょっちゅう行き来しているわけです。あかねは、今日あったことを告白します。最初は「裕太って好きな人いるんだよね」、という話から始まりながら、「うーん、ちがうなあ」というと、「私も好きな人できたっぽい」と言います。わくわくしながら聞いてた裕太でしたが、それが「田村くん」、つまりパロウだと聞いて、凍りつきます。あかねが唇を尖がらせながら告白する様子が可愛い、というかすごく唇だけ大人になったような、肉感的な感じで、ああ、この表現はうまいなあ、と思いました。

あかねの言う一言一言、「ふたりで」「デート」という言葉に傷つく裕太。だって、まりかが好きなのはパロウさんであるわけですからね。「そんなの私もしたことないのに」と思います。あかねがそのことを今まで黙っていたのは、裕太パロウに泣かされたことを知っていたから、パロウのことを嫌いなんだ、と思い込んでいるからなのでした。

そこに裕太のお母さんが帰ってきて、あさって病院へ行こう、という話をします。これは性同一性障害のクリニックなわけですが、「今までずっと自分を助けてくれた、そばにいてくれた、たった一人の私の親友」に対して、結局裕太は「何でもない」と言います。それがパロウとのことがあることはもちろんだと思いますが、あかねに頼っていてはいけない、という気持ちもあったのでしょう。

翌々日、裕太は裕太として病院へ行き、自分の悩みを言います。声がわりをして、今が一番つらい。私は、女の子に、と言いかけて、私は、女の子なんです。と、「今まで誰にも言えなかったことも自分の気持ちぜんぶ」を先生に話します。

そうかー、と思いましたね。お母さんにも、あかねちゃんにも、パロウやユイにも、あるいはともちにだって、言えなかったことがあるんだなー、、、と。全部言えた、ということがどれだけ裕太の救いになるか、今これを書きながら本当に改めてしみじみと思いました。

私は性同一性障害のことがそんなにわかるわけではないし、裕太=まりかのことが本当にただかわいいと思ってこのマンガをずっと読んできたわけですけど、「自分の気持ちぜんぶ」を言えたことがどんなに凄い、大事なことだったか、いま本当に分かった気がします。大事なのは悩みそのものよりも、それが全部信頼できる人に話せること、なんだな、と思います。

先生は、「今までよく頑張ったね」と声をかけてくれ、まりかの目からとめどなく涙が流れます。この場面、本当に丹念にいくつもいくつもまりかの表情が追われていて、ふみふみこさんのまりかにたいする愛情、というかそうした「人に言えないこと」を抱える人への深い同情や共感というものが溢れるように描かれていて、ああ凄いなあと改めて思いました。

「涙といっしょに 長いことずっと胸に抱えてた たくさんの小石が お砂糖のかたまりになって すうっと溶けていって それはそれは甘くてあったかくて わたしはようやく一息つけたのでした」

そのあと、喫茶店でお母さんと二人でお茶を飲むまりかですが、おかあさんが「小さいころからもずっと知ってたことなのにね。早くなんとかしてあげればよかったね」と反省を漏らします。このお母さんの顔も、本当に温かくて好きです。いいお母さんで良かったね、と思います。「ゆうちゃんが男でも女でも大好きだよ。」といって「ここのケーキ美味しいね」とペロッとした顔をするお母さんが可愛いです。

私は基本的に医療というものにあまり信頼感がないので、最初このくだりを読んだとき、あまりに医者に対する信頼感が深く表明されていて、なんだか少し引いてしまったところがあったのですが、読み直してみて、それが大事なことなんじゃないんだと気がつきました。というか思いました。自分の気持ちを全部言える、ということがどれだけ大事なことか、貴重なことか、ということなんですね。本当にそのことについてはしみじみと思いました。

一方自宅にいる亮介ユイのもとに、出て行った父親から誕生日のプレゼント何がいい、というメールが来て「何言ってんだこいつ」と思います。部屋は散らかり放題で、心の荒み方が分かります。寝ぼけていると母親の発作の声が聞こえて、また死んだ姉、ユイの格好をしてなだめに行きます。そしてそこに呼び鈴が鳴り、モニタで見るとそこにはっち亮介のことが好きで、亮介と付き合っていて、でも亮介はまりかに魅かれる気持ちがあったのに、つい欲望をおさえられずにセックスしてしまった同級生女子)が立っているのを見ます。それを見た母親は唯の友達だと勘違いして、中にいれてしまいます。はっちは一目で、母親の様子がおかしいことを察知します。

亮介の部屋ではっちと話す亮介。ベッドに座る座り方は、もう完全に男です。はっちは、亮介が学校を休んだり付き合いが悪かったりするのも全部亮介が「母親をあんな状態で放っておけない」からだというのを知って、亮介を抱きしめます。亮介もまた、ついにはっちにそれを知られてしまったことに、何か安堵のような表情を見せるのでした。

今何度目かを読み終えて、というか感想を書きながら読み終えて思ったのですが、三人が三人とも、「救い」に到達したのですね。あるいは救いへの道筋が見え始めた、と言えばいいのでしょうか。

同性愛者ではなく、異性愛者への道が見え始めたパロウ。おそらくは、本当はそうなんでしょうね。性同一性障害であることを本当に回りに受け入れられ始めたまりか。そして、亮介が抱えていた問題はつまり結局は母親を一人で支えていること、父親にさえ見捨てられた母親を中学生男子として女装してまで健気に支え続けていたことだったのだと再認識しましたが、それに、おそらくは本当の意味で救いが差し伸べられつつあること、(どういう形でかはわかりませんが)が見えてきて、物語もついに先が見えてきたのかもしれないな、と思いました。

この三人の話は、本当にずっと読んでいたい話なのですけれども、でもやはり卒業していくべき何かなのかもしれないし、どんな終わり方になるのかはもちろんまだわからないのだけど、いや、やっぱり読んでいたいなという気がします。(笑)でも、これだけのことを書くためには、かなりしっかり取材が必要だっただろうなと思うし、1か月の休載もやむを得ないんだろうな、と思いました。

この先がさらに楽しみになりました!
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