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弐瓶勉さんの『シドニアの騎士』第11巻54話「市ヶ谷テルルの転向」を読みました!


シドニアの騎士(11) (アフタヌーンKC)シドニアの騎士(11) (アフタヌーンKC)
(2013/10/23)
弐瓶 勉

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弐瓶勉さんの『シドニアの騎士』第11巻54話「市ヶ谷テルルの転向」を読みました!

非武装主義者たちの惑星セブンへの植民活動の先発隊としてセブンに行ったもののガウナに襲われて遭難し、谷風たちに救助されて帰還した市ヶ谷テルルでしたが、彼女が軍に助けられたということで非武装主義者たちは発言力を失い、そのために手のひらを返したように冷たく当たるようになって、テルルは行き場所を失い、思いあまって谷風を訪ねて来て「ここに住むことにする!」と宣言したところまでが53話でした。

54話冒頭、谷風と、同居している科戸瀬イザナ、緑川纈(ゆはた)、白羽衣つむぎ(の一部)の4人が話し合っています。ゆはたテルルの状況を電話で尋ねますが、非武装主義者たちは彼女を引き取ることを拒否している、ということが分かります。イザナつむぎは「もうここに住んでもらえばいいじゃないですか」と言いますが、ゆはたは自分たちは「極秘事項を知る立場」にあるということ(ゆはたは司令補、谷風イザナは衛人操縦士、つむぎは融合個体であってここに住んでいること自体秘密)と、またテルル自身も船員登録(国籍のようなものと考えればいいでしょうか)のない人工生命体(どういう理由かで、彼女を作った市ヶ谷太郎博士は彼女を船員登録しなかったのですね)であり、「彼女もいろいろ事情があるので、どうするかは上層部に判断してもらいましょう」と言います。

別室でそれを聞いていた(人工生命体なので耳がいい)テルル谷風を頼って来たけれども歓迎されていないらしい、というふうに感じたのでしょう、「住むところなんかなくても生命維持活動は出来ますから!」と言って家を出て行ってしまいます。谷風が追いかけると、テルルは初音ミクのような長い髪を羽にして、テラスから鳥のように飛んで行ってしまいました。

そして居住棟にある仄姉妹の住居のテラスにふわっと降りたかと思うと、呆然としている焔と煉を尻目にすたすたと歩いて行ってしまいます。

テルルは職業案内局に現れ仕事を探そうとしますが、船員証も船員番号も船員登録もない彼女に案内の女性は「戸籍課によると市ヶ谷テルルと言う人間はシドニアに存在していないようなのですが」と言われ、目に涙を浮かべてその場を去ってしまいます。谷風はテルルを探しまわり、「俺ならどこへ行く…?」と考えてテルルが市ヶ谷博士と暮らしていた住居の近くに行ってみると、果たしてテルルはそこにいました。

「たのむ。飛ばないでくれよ」と言って話し始めた谷風。テルルは「あの家、私とお父さんの家だったの。でも今は別の家族が住んでる」といいます。谷風は、「俺は操縦士だから成人と同じ権利を持ってる。(谷風が10代後半であるということはすぐ忘れてしまいます)市ヶ谷さんさえよければ俺が身元引き受け人に…」というと、テルルは谷風に抱きつき、その勢いで腰がぐきっとしてさらに手すりに腰を強打した谷風は顔を歪めますが(ラブコメの王道だ)テルルは「どうして谷風なんかに!うぇえええん」と泣きながら「認めてやってもいいよ、引受人に」と言います。心配して追いかけて来たイザナゆはたは複雑な顔をしながらも、結局テルルも谷風のうちに住むことになり、部屋をあてがわれます。そこに顔を出したつむぎはテルルと一緒に「えーい!」ざっぱあーんとお風呂に入り、「な、なんなのこの生き物は!」と言われています。

翌日でしょうか、谷風はテルルをつれて東亜重工を訪れます。「こんな兵器を作ってるようなところで身体を修理するのなんてまっぴらなんだけど」というテルルに、東亜重工の丹波は「俺だって壊れた自律型のロボットになんて触りたくねえよ」と返すと、テルルはふくれて「帰る!」と言い出しますが、「あなたの身体のほとんどのパーツは東亜重工が発注を受けて制作したものなんです」というのを聞いてうーんと思います。丹波が「ついでに頭の中も調整してやろうか?」と挑発すると「黙れジジイ!」と外装材を硬化させるのでしたが。(笑)

その帰り、谷風が「丹波さんはあんな言い方してたけど、テルルの腕をずっと心配して準備していてくれたんだよ」というと、テルルは「もう腕はこのままでいい!」とすねますが、「直さなきゃダメだよ。わかった?」と谷風にいわれ、「はい…」と素直になります。

家の中で硬化した外装材の姿でいるテルルを見て、ゆはたは「テルル!なんて格好してるの!服を着なさい!」「これは硬化した外装材です。裸じゃないんで」というテルルに「十分裸に見えるわ」とゆはたがいうと、「私が裸ならこっちはどうなんです?恥部そのものじゃない」とつむぎ(触手姿です)をさしますが、ゆはたは「これからは人前では服を着るようにしてね」と言います。

次の場面、テルルは谷風を呼んでいます。谷風はテルルを見てうわっといいますが、今度は下着姿です。テルルは料理を作ってみせて、谷風は「うまい!こんな特技があったんだね」というとテルルは「人工生命体の内蔵知識をあなどらないで。シドニアで共有されている情報なら料理の手順書から重力制御まで何でも収録されてるんだから」と言います。その会話を外で聞いているつむぎがワンピースのようなものを来て現れているのがいじらしいです。(笑)ゆはたはテルルを見てまた「なんなのその格好は!」と言いますが、イザナがそこに割って入って、「まあまあそんな言い方しなくても…なかよくやろうよ」と言いますが、ゆはたはイザナに「イザナさんずいぶん余裕ですね。千秋郷で谷風さんと何があったか分からないですけどあまり油断しない方がいいんじゃないですか」ととばっちりが行きます。テルルの「積極攻勢(笑)」に焦っているんですね。

次の日の作業後、つむぎは千秋郷にいた二人の会話を立ち聞きしてしまったことを谷風とイザナに打ち明け、イザナはようやくゆはたが何を言っていたのか理解したのでした。

東亜重工に通ってテルルの腕も修理が終わりました。確認する丹波に、たまになら来てやってもいいかな、というテルルの横で、佐々木は電話をして、「大型艦艇の操舵士が足りてない」という話をしています。

次の場面、操縦士たちが集められ、ゆはたが新しい任務の説明をしています。谷風やイザナ、サマリや弦打、仄や勢威など、主立ったメンバーはみなガウナがどれくらいいるか分からない宙域への長期間の遠征であるこの任務に参加することになり、それだけ重要な任務なんだ、と認識を新たにしています。つむぎは遠征に出かけることに張り切ってはしゃいでいますが、イザナに「僕らは遊びに行くんじゃないんだよ」とたしなめられています。

そして、千秋郷での会話、イザナの「長道は僕のことなんてどうでもいいんでしょ!」という発言に対する谷風の返答が、「どっどうでもいいわけないじゃないか!」というものだったのを聞いたゆはたは「それだけですか!」と思いっきり拍子抜けした顔をします。イザナは「仲間を守りたいって長道が強く思っていることは知ってるし、それ以上は何も聞けなかったんだ」と言います。ゆはたは安心しつつも、イザナの心中を思いやるような表情をするのでした。

そして任務のことをテルルに話し、みな遠征でしばらくいなくなるから留守番していてくれ、というイザナに、テルルは「留守番は出来ません。私もその任務の参加者なので」といいます。えっという顔をする一同にテルルは「操舵士に合格したんです。シドニア船員証も手に入っちゃいました」というのでした。

こうして同居者全員での、恒星レムまであるものを輸送するという任務への参加が決まったのでした。

これで11巻全体を通しての、市ヶ谷テルルをめぐるストーリーはとりあえず終わりです。ストーリーは前に進んでいるのですが、脇筋の一人の登場人物に1巻が割かれるというのは初めての試みで、面白いなあと思いました。

かたくなに非武装主義を信奉し続けていたテルルが仲間の手のひらを返したような態度に彼らの現実を知り、誰かの庇護がないと住むところも仕事もない現実を知って手を差し伸べてくれた谷風に嫌々ながら頼りますが、だんだん素直になって行って、最後には軍に入って任務に参加するところまで行ってしまうのが、面白いなと思いました。まあ左翼の人にとっては嫌みでしょうけど。(笑)この辺、「小公子」で貴族嫌いだった雑貨屋のホッブスが、かわいがっていたセドリックが貴族になると、「王室新聞」とかを読み始めてしまう、と言う可笑しさを思い出しました。
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