個人的な感想です。

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月刊アフタヌーン8月号で弐瓶勉さんの『シドニアの騎士』第63話「白羽衣つむぎの夢」を読みました!


月刊 アフタヌーン 2014年 08月号 [雑誌]月刊 アフタヌーン 2014年 08月号 [雑誌]
(2014/06/25)
不明

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月刊アフタヌーン8月号で弐瓶勉さんの『シドニアの騎士』第63話「白羽衣つむぎの夢」を読みました!

今回は、前々エントリに書きましたように、超展開でした。アニメが評判になり、ついに最終回を迎えて盛り上がっているこの時期にこの話をぶつけてくるとは、とうならされます。アニメでストーリーや人物の性格が整理されて分かりやすくなってすごく普通の意味で面白くなりましたが、原作でもそういう普通の分かりやすさとは違う面白さが爆発しているなあと今回はしみじみ思いました。

前回、新人操縦士の初出撃での失態を、谷風長道(ナガテ)が継衛改二という新しい機体で救出に行くと言うわりと小さなエピソードだったわけですが、今回はついに、という話から始まります。

扉の「シドニア百景」は場所不明、谷風と髪の長い、でも雰囲気がつむぎのような少女とがどこかの岩の上に立っている場面です。

ほんわかしたムードからページをめくると、司令補の緑川纈(ゆはた)が艦長小林に呼ばれています。科戸瀬ユレ博士と東亜重工の技術主任・佐々木が協力して作っていた理論上最強の兵器・『重力子放射線射出装置』がついに完成したのです。艦長はゆはたに、「そろそろ始めるぞ」と言います。「総攻撃ですか」と聞くゆはたに艦長は、「大シュガフ船を攻撃する。部隊を編成しろ」と命じるのでした。

大シュガフ船は胞手一本でもシドニアの数千倍の体積がある巨大なガウナの巣。それを攻撃するということは今まで夢物語であり、1000年の間、逃げるしかないと思われていました。しかし科学者落合(が脳に寄生した岐神)が融合個体2号「かなた」にこの重力子放射線射出装置を生み出させることに成功し、その恐るべき破壊力を小林も目の当たりにして「ぜひ完成させてくれ」と科戸瀬ユレに命じていたのです。ユレは佐々木と相談し、不安定な「かなた」を封印して、恒星レムのエネルギーを利用する反自律式転換機構を利用する形でついに実現のめどが立ったのです。

ゆはたと佐々木は衛人操縦士たちを集め、兵器と戦法の説明をします。反自律式転換機構はこの時点で8基がレムの周回軌道上に設置されています。重力子放射線射出装置は二門あり、攻撃艦隊は二部隊編成され、第一段階でそれぞれの艦隊が反自律式転換機構を最低一基回収し、第二段階で観測艦隊が科戸瀬専用一九式の感覚域増幅装置で大シュガフ船の主本体の位置を確認し、最終段階で重力子放射線射出装置を撃つ、という段取りになるということです。(ちなみに大シュガフ船の「主本体」が「主本隊」と誤植されています)

重力子放射線射出装置の射程距離はエネルギー量に依存し、容量一杯の転換機構一基でぎりぎりレムの位置から大シュガフ船を狙える、ということなので、つまりは最大でも8回しか撃てないということになるのだと思います。容量一杯にエネルギー量をためるのにどれだけの時間がかかるのかは分かりませんが、その間大シュガフ船の攻撃を避けられるという気はしませんね。

この作戦ではシドニアのほぼ全戦力を動員し、水城型艦艇すべてとシドニア防衛に最低必要な以外の衛人もすべて動員されます。しかし、もちろん大シュガフ船が全面的にガウナを展開させて来たらまるで歯が立たない戦力比であるわけです。計算上、大シュガフ船を倒すためには水城が千隻いるとされていましたが、とてもそんなにはないのでしょう。

もっと軍備を増強してからにするべきではないか、という操縦士の意見も出ましたが、大シュガフ船はガウナの本体を作っていて、つまり大シュガフ船は成長し増殖しつつある、ということが分かった、と言います。確かに、仄炒をのみこんだ連結型ガウナも、新たにガウナを生み出す子宮のように見えました。操縦士たちも「戦う以外に道はない」と納得します。谷風は人一倍、覚悟を決め決意を胸に秘めた表情をしています。これからの戦いがどんなに困難か、生きて帰ることがどんなに難しいか、と改めて感じているようです。それは、どの操縦士でも同じでしょう。

この辺りは、ほとんど神風特攻隊が出撃して行く前夜、というような雰囲気があります。特攻隊はもちろん生きて帰る可能性はほとんどゼロに近いわけで、大シュガフ船攻撃部隊にはそういう前提はないのだけれども、やはりそれに近い雰囲気をみなが漂わせています。これは今までこの作品にはなかった雰囲気だなと思います。

夜遅く谷風が帰ってくると、ゆはたが「遅かったですね」と出迎えます。そして谷風つむぎに、「明日一日付き合ってほしい」と言います。イザナゆはたがそれを聞いています。

次の日、居住区内に船員(国民と言ってもいい)に対し、「なにとぞご了承ください」という放送が流れます。何か特別のことが行われる雰囲気で、がやがやしています。

現れたのは谷風の継衛改二と、融合個体・つむぎの姿でした。二人は居住区の中に飛び出したのです。つむぎが緊張し戸惑った表情をしているのが可愛いです。まさかそんなことが出来るとは、と夢に見た、まさに「白羽衣つむぎの夢」が実現しようとしている、という感じですね。

掌位して、というよりも手を取り合って飛ぶ二人。居住灯のそびえる空間の周囲を、二人で独占しています。居住塔近くを飛ぶ二人。どうやって許可を取ったのか、と聞くつむぎに谷風は、「コネを使ったんだ」と言います。こんなことをする許可を直接取れる相手と言えば、まあ一人しかいませんね。

居住塔の最上部でしょうか、誰も住んでいない区画で構造体に腰掛ける二人。そこには「先客」がいましたが、「どうぞごゆっくり」と去ってしまい、つむぎは赤面します。

そしてさらに上に上ると、海に出ます。それは、赤井たちに招待されて谷風とイザナが訪れた場所のようです。この海でつむぎを泳がせると、足が届かない、とか普通の女の子みたいなことを言って、でもつむぎはつむぎなので「わはーい!」と大波を起こし、ざっぱーんと居住区に大雨を降らせます。

そこにいたのは仄焔と煉。ふてくされた顔をして「谷風とつむぎが居住区でデートしてんだよ」と言っています。海の水を浴びた二人は「この紅茶磯の香りがするわね」と言ったり、「つむぎ・・・」とつぶやいて額に青筋を立てたりしています。仄姉妹、実はけっこうギャグ要員なんですよね。

浜辺に上がった二人。谷風は継衛から出てつむぎの横に座ります。おにぎりを食べてます。つむぎは谷風に礼をいい、「居住塔を見た瞬間に自分が飛べることを忘れた」といいます。谷風は、「つむぎといると楽しくて仕方ないよ。だからもっと一緒にいろんな場所に行ったり一緒にいろんなことをしよう」と言います。やさしくされてつむぎはついに泣き出してしまいます。触手のつむぎでなく本体の巨大なつむぎが泣いているのを見たのは初めてです。

谷風はつむぎに「つむぎのことは俺が絶対守ってみせる。だから泣かないで」と言います。つむぎは「私は戦って死ぬことなんて全然怖くないんです。ただ一度でもいいから普通の人間の大きさになって谷風さんと合うことが出来たらと思うとどうしても涙が止まらないんです」というのでした。

ここからが驚天動地でした。

谷風は叫びます。「人間かどうかなんて関係ないんだ!そのままでいいんだよ!大きさなんか大した問題じゃない!身長差だってたったの15メートルだ!俺はもっとずっと長生きして、いつか死ぬときが来るまで出来るだけ長い時間つむぎと一緒に生きて行きたい!俺はつむぎが好きなんだ!」

…………

……………

…………………

!!!!!!!!!!!

さすがのつむぎも頭の中に・・・と???でいっぱいになります。

ていうか、読んでる私も・・・と!!!でいっぱいになりました。wwwwwww

つむぎはオーバーヒートしたのか倒れそうになり、海に浸っていた足が高温になって高温の水蒸気に谷風はあちっあちっと叫んでいます。

そして谷風はつむぎ本体にくちづけし(!)ます。ここまでで読んでる側もオーバーヒート気味です。(笑)

夕闇が迫る浜辺。どこかのステージに黒いドレスの女性が現れ、ロボットの楽団を従えて歌を歌います。居酒屋「ねぎくじら」でその音楽を聴く、弦打、サマリ、勢威。弦打は「なんだか悲しい歌だね」といい、サマリは「地球で流行った曲よ」といい、勢威は「この声・・・フッまさかな・・・」と思います。

そう、この歌っている女性は、この勢威の台詞で気づいたのですが、艦長小林なのでした!

谷風の家。テルルはふてくされて、「私は海なんて大嫌いだし…」と言っています。テルルは惑星セブンの海に漂流した経験があるからなのですが、まあそれはそれ。イザナとゆはたが外を見て、イザナは「振られちゃったね僕たち…」と言っていますが、ゆはたはイザナの手を握り、「私は振られてませんよ。イザナさん…必ず帰ってきましょう」といいイザナは「えっ!?」と言います。

私も思いましたよ「ええええーーーっっっっっっっっっっ!」と。(笑)

まさかの百合展開!ていうか、そういえばゆはたが身を挺して自分を救ってくれたイザナの枕元で泣いていたりとか、イザナの機械の腕を握って「体温はあるんですね」という場面は確かにありましたが、ゆはたは谷風愛のモデラー女子だとばかり思っていたので、そういうフラグには全然見向きもしていませんでした!(笑)

しかしどうなるんでしょうか。ゆはたと付き合うようになったら、一度女性化したイザナも中性・男性に戻るのでしょうか。またスキンスーツが着られなくなるし尿管カテーテ(略)

それとも女性になったからゆはたはイザナを好きになったのか。もう分かりません。(笑)

そして湖上に浮かんだつむぎの本体の上で、触手のつむぎと谷風は手を握り合い、身体を寄せ合って眠るのでした。史上最も意外性の高いラブシーンではないでしょうか。(笑)

しかし考えてみたら、谷風の祖父(というか谷風がクローンとして生まれたそのもとの人間の)斎藤ヒロキも熊の姿になったヒ山ララァを愛していたのですね。アニメでも熊とジジイのラブシーンと言う衝撃的な場面がありましたが、そういう人外系の愛は家系?なのかも、と思ったりします。それにしても、「身長差だってたったの15メートルだ!」という台詞は私の中で長く語り継がれそうです。(笑)

場面は変わって小林とユレ、佐々木。融合個体2号「かなた」の解体について話し合っています。それを聞いている片足の人形。これは科学者落合の何かの分身です。このコントロール不能な「融合個体かなた」は果たしてどうなるのか。「科学者落合の夢」がかなたにはかけられている。それになにより、「つむぎ」を愛した谷風がそのことを知ったら、どう思うか。

つむぎは、谷風の愛した星白閑を呑み込んだガウナがコピーした3体のガウナのうち、より大人しく谷風が捕獲したエナ星白を母体として生まれた融合個体。かなたは、より強力な敵であった紅天蛾の、谷風機の中に入り込んで来た操縦士型エナを母体として生まれた融合個体です。谷風がつむぎのことを愛しているのは、つむぎが星白と同じ声をしていることと無関係ではないと思います。

いつか私に反抗する時が来るのか、と小林は言いましたが、その時が本当に来るのかもしれない、という気がします。谷風かつむぎが、かなたの教育係になるとか言うことも夢想しますが、しかしかといって制御不可能なだだっ子のようなかなたを、どのように制御するのでしょうか…

とにかく今回は、本当に想像の翼が広がった回でした。もう驚かされっぱなしでした!
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