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Dモーニング35号で小山宙哉さんの『宇宙兄弟』第231話「シャーさん」を読みました!


宇宙兄弟(23) (モーニング KC)宇宙兄弟(23) (モーニング KC)
(2014/03/20)
小山 宙哉

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Dモーニング35号で小山宙哉さんの『宇宙兄弟』第231話「シャーさん」を読みました!

アニメ映画の準備ということで(8月9日に公開だそうです)しばらく休載していた『宇宙兄弟』が連載再開になりました。

私はモーニングのマンガではいくつか単行本をそろえているのがあるのですが、「ピアノの森」「へうげもの」「GIANT KILIING」などと並んで、この「宇宙兄弟」もその一つです。

宇宙飛行士の南波六太はついに月飛行船に搭乗することが決まり、訓練が続く中、一時日本に帰国しています。

場面はまず首都高速でしょうか、大渋滞している中で、一人の女性が「シャーさん」と「文字数が増えていくしりとり」をしながら、電話で誰かと話しています。「じで始まる12字のものってない?」と。電話を受けている女性はJAXA、(日本)宇宙航空研究開発機構の前で車いすの男性の介添えをしながら会見場に並んでいます。「間に合う?」と言われて空ちゃんという女性は、「2時間くらい遅れるかも」と言っています。

すると車いすの男性、幸田さんが何かいおうとします。何か、瞬きでメッセージを送っているようです。それで伝えた言葉が「地震 雷 火事 親父」で12文字。しりとりの答えを伝えたのでした。それを聞いた空ちゃんは、「わあすごい!」といいますが、「いやっまた「じ」じゃん!」と叫んでいます。

宇宙兄弟」はこういうくすぐりが面白いですね。相変わらずのペースで再開して、読者に安心感が与えられる感じがします。

JAXA内部では帰国した主人公の南波六太が記者会見の前に、理事長と職員の星加と話をしていて、星加に宇宙飛行士としての貫禄がついてきたんじゃないか、と言われていたりしますが、理事長に「何で月に行くのがイケメンの新田くんじゃないんだ!と書かれてるけど気にすることないからね」と言われて、「いわれなきゃ気にしなかったのに」と思ったりしています。この辺りのボケとツッコミ感も、順調に起動している感じです。

会見場では日本のマスコミの前で六太が今回のミッションについて説明しています。「リニューアルした宇宙服を来て、月面でバギーの改造を行い、人類初めて月の裏側を歩き、「シャロン月面天文台」を設置してきます」と説明します。そのとき六太は、会見場の後ろに車いすの男性と介添えの人たちがいるのに気がつきます。「あれって…」と思う六太。何か思い当たることがあるようです。

会見終了後に現れたその人たちを、星加が紹介します。その介添えの人は、「日本ALS協会」の宍戸レミ、と名乗りました。そして車いすの二人は、ともにALS患者の幸田と田井だと紹介されます。六太は二人に挨拶します。「初めまして。宇宙飛行士の南波六太です」と。二人の表情は変わりませんが、「すごく喜んでいる」のだそうです。「本物の宇宙飛行士に会いたいからと、「シャーさん」からJAXAの人に許可をとってもらった」のだそうです。

ALSとは筋萎縮性側索硬化症、重要な筋肉を動かせなくなり、手足を動かすことや喋ることも困難になる病気ですね。スティーブン・ホーキング博士がこの病に倒れながら、病気の進行が遅くなって今でも研究を続けていることはよく知られていますね。

田井さんは右手はほんの少し動かせるようで、腕から伝わる電気信号で文字を打っていく機械を使って人工発声し、「そこはちゃんとシャロンさんと呼ぶべきですよ」と言います。

そう、六太の親しい天文学者、シャロン金子博士は月面に望遠鏡を設置するプロジェクトを提案していたのですが、突然ALSに倒れ、六太たちもプロジェクトの実現のために力を尽くし、ついに実現にこぎ着けたのですが、実はシャロン博士もこのALS協会でサポートを受けていて、この二人もシャロンの友人だ、ということなのでした。

一方幸田はまぶたと唇は少しは動くので、まず口で母音の形を作り、それを読み取る人がたとえば「あかさたなはまやらわ」と言ってその音のところで瞬きをする、という形で言葉を伝えていくのだそうです。幸田にも田井のような機械はあるのだそうですが、今は故障中なのだそうです。「シャロンさんは私より年上ですが、ALS患者としては私の方が先輩です」と幸田は伝えようとしたのでした。

田井は人工音声で、「シで始まる14文字の言葉はありませんか」と尋ねます。レミは、12字の「地震雷火事親父」の次に13字の「人工着色料」「動かざること山のごとし」まで出して、次の14字を探っていたのだそうです。「宇宙飛行士は頭がいいからきっとすぐ思いつくはずだ、と幸田さんが言ってた」と田井さんがいいます。六太が笑っていると、そこにシャロンが現れます。

「シャロンおばちゃん!」と叫ぶ六太。「お帰りムッタ」と答えるシャロン。「ただいま」と答える六太。ふと六太は思いつきます。

「シャロン月面天文台」と。確かに14字です。ALSの二人もおおやるう、さすが、と思っています。ここが可笑しいですね。

そして六太の目には、無表情なシャロンの顔の向こうに、ニコニコと笑うシャロンの顔が見えるのでした。

今回のエピソードは連載再開にふさわしい、明るいエピソードでした。シャロンのかかっている病気がどんなに大変か、ということを描いてはいるのですが、その中でも明るく生きている人たちと、それを支える人たちがいる。六太は、そういう人たちの夢を背負って、それを実現させなければいけない、と思っているわけですが、自分の宇宙への夢が自分だけの夢ではなく、いろいろな人のいろいろな思いを乗せていく、そういうミッションになっていることがよく感じられるエピソードでした。

次回は次号に掲載されるということで、また楽しみに待ちたいと思います!
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