個人的な感想です。

マンガ・アニメの感想を書いていきます。『進撃の巨人』『ぼくらのへんたい』『ランドリオール』など。

「週刊漫画Times」9/5号を読みました!

「週刊漫画Times」9/5号を読みました!

先週はお盆休みで一週休みでしたが、今週からまた発行再開です。今回はどの作品ということではなく、雑誌全体について書きたいと思います。どの雑誌でもそうですが、作品の全部を読むということはなかなかないのですけれども、今週の週漫は全部を読んだので、その魅力についてちょっと書いてみたいと思います。

掲載作品は、以下の通り。

山口譲司さんの「村祀り」第2話「第1章スイカズラの村・2」
梶川卓郎さんの「信長のシェフ」第96話「捕らわれの間者」
石井さだよしさんの「解体屋ゲン」第593話「建設下克上・3」
西崎泰正さんの「神様のバレー」第48話「補填方式」
田名俊信さんの「東京カウンセラー」第38話「憎しみの源・3」
小本田絵舞さんの「若奥さま喜々一発」第391話(みんなで海水浴・筆者注)
荒川三喜夫さんの「ピアノのムシ」第18話(ピアノロールの謎・筆者注)
板場広志さんの「北島さんの難儀な日常」最終話(北島さん貞操の危機から大団円・筆者注)
青木幸子さんの「茶柱倶楽部」第44話「容れ物と容れる物」
宮城シンジさんの「コインロッカー物語」第406話「ロッカー爆発はリケジョ!?」
高橋一仁さんの「欲望のビデオ」第6話(内容は読んでください・筆者注)
向後次雄さんの「なみだ坂診療所」第707話「ブラックアウト・前編」

全体的に「大人向けの幅広いラインナップ」になっていますね。私はもともと「茶柱倶楽部」を読むために読み始めたのですが、そうした蘊蓄系といいますか幅広い世界とその現実の姿のようなものを知ることができる作品もあるし、民俗学的なミステリーもあるし、スポーツマンガもあり、芸術系もあり、時代物もある。

大人向けの漫画雑誌と言うと女性の裸系の作品が多い印象がありますが、この中では「村祀り」「若奥さま喜々一発」「北島さんの難儀な日常」「欲望のビデオ」がそれぞれそういう要素があるという感じです。山口譲司さんは以前ジャンプ系の青年コミック雑誌で「おしとね天膳」「警視庁美人局」などお色気系コミックみたいな作品を連載されていた印象がありますが、今回はわりとシリアスで民俗学的雰囲気の中に、お色気要素を交える、という感じになっています。

ジャンプ・マガジン系の少年マンガは少年の妄想とか中二病的なストーリー、青春の愛と性みたいな作品になるわけで、その分世界観の大きなスケールの大きな作品が生まれやすいわけですが、週漫では若い人から年配まで楽しめるような、やはり社会人向けの内容が多いようには思います。

少年誌だと一時期の「進撃の巨人」や「聲の形」など、読んだあとしばらく立ち上がれなくなりそうな作品がけっこうありますが、週漫はむしろそういう内容になることは慎重に避けている感じがします。感動やショックを与える、という内容ではなくて、そのことについて考えさせられる、つまり「大人の思考」を前提とした内容になっているような気がします。

これはどちらがいいとは言えません。スケールの大きなファンタジーもやはり読むのは胸が躍るところがありますし、また日常や新聞や雑誌で読む記事の延長線上にあって少し考えさせられること、感心することが描かれているのも凄く興味深いわけですから。

また、少年誌を読んでいると、自分が子供の頃とは感じ方や言葉遣い、行動の起こし方が変わってきているなということも感じることができますし、大人マンガを読んでいるとこんなこともあるんだろうなあ、世の中にはこんな人もいるんだろうなあと言う感じもして、それぞれに自分の感覚が刺激されるものを感じるわけです。

以前この雑誌で連載されていた「10歳からの家族計画」では自分の出生がレイプによるものではないか、と心配する虹太に、友達の美樹が「この現代にレイプされて出来た子供を生む女はいねーよ」と言われてうっとなる場面があるのですが、今回掲載の「東京カウンセラー」では、上司にレイプされて妊娠し、その場限りのやさしさで無責任に「生むだけは生んだら」という男に乗せられて(?)生んでしまった子供をつい虐待してしまう、という話が出ていて、人間いろいろな事情があるからそういうケースだってあり得ないわけじゃないよな、と思ったり、(まあ虹太にはそういう視点を与えることがその場面では大切だったと思いますけれども)いろいろ考えさせられるわけです。

また、「信長のシェフ」はドラマ化されていることもありますが時代を踏まえて凄くよくできたストーリーになっていると毎回感心させられますし、「コインロッカー物語」は凄く地味に見えるコインロッカーの背後に様々な人の人生があることが描き出されていてこういう視点もあるんだよなあといつも思います。

また、なぜか単行本にならない長期連載「解体屋ゲン」「なみだ坂診療所」はそれぞれ土木・建設業界や医療の世界でその時期によく話題になっている内容、こういうこともあるんだろうなあと思うことをタイムリーに取り上げて作品化されていて、単行本にならないことを前提にじっくり読む習慣がついていて、この辺もこの雑誌ならではの魅力という感じがします。

山口譲司さんの「村祀り」は、なんというか諸星大二郎さんが開拓した世界を様々な人が展開しているこの民俗学的な作品群の中で、性的なものが絡む部分を上手く作品化しているように思います。こういう作品というのは、今までありそうでそんなに沢山はなかったのではないかな、と思いますが私が読んでないだけかもしれません。(駕籠真太郎さんもそんなところがありますがあまりにグロ方面に行き過ぎていて私にはちょっとキツい感じがあります)

というわけで今回は雑誌を主人公に書いてみました。マンガの世界には大手以外にも個性的な作品をスマッシュヒットで出す雑誌がいくつもあって、いろいろと楽しいです。読むのにお金はかかりますが。(笑)
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