個人的な感想です。

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さいとうちほさんの『とりかえ・ばや』第5巻を読みました!(1)


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(2014/09/10)
さいとう ちほ

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さいとうちほさんの『とりかえ・ばや』第5巻を読みました!(1)

平安時代の物語・「とりかへばや物語」を題材にした「とりかえ・ばや」もはや5巻になりました。男として順調に出世を続ける関白の娘・沙羅双樹の中納言と、女として女東宮に仕える息子・睡蓮の尚侍(ないしのかみ)。沙羅双樹は従兄弟の四の姫と結婚しますが、もちろん褥を共にすることはできません。そこに四の姫に熱を上げていた沙羅双樹の親友・石蕗(つわぶき)の中将と不義を冒してしまうことになります。四の姫には子供が生まれ、そして二人目も…というときに、石蕗の中将は本当は沙羅双樹が好きだったことに気づき途方に暮れますが、男色家の式部卿宮の策略で二人きりになれた石蕗は、沙羅双樹が女性だったと言うことを知って我慢できず、沙羅双樹とも関係を持ってしまいます。

沙羅双樹は石蕗と完全に関係を絶つつもりだったのですが、なんと一度だけのことであったのに沙羅双樹は身ごもってしまうのです。第5巻はここから始まります。今回はまず最初の21話「分かれ道」について感想を書きたいと思います。

沙羅は四の姫の身ごもりの相談に見せかけて乳母のあぐりに子供ができたらどうなるのか、と尋ねます。あぐりはまた石蕗が四の姫を、と怒りますが、10ヶ月で生まれることとかつわりのことなどを沙羅に説明し、沙羅はいちいち自分の身に起こったことに重なることを確かめて、確かに石蕗の子を宿したのだと確信します。

父にも母にも、睡蓮にも石蕗にも相談できない、いっそのこと出家するか、いや、男としてしか生きて来なかった自分はもう生きてはいられない、と思います。そんな沙羅の脳裏には、いつか見た天狗の恐ろしい顔が浮かんでいるのでした。

翌日沙羅は吉野へ行きます。そこで死を思っていたところに、吉野の君が現れます。吉野の君は、女東宮のお供をして以前吉野を訪れたときに、沙羅と睡蓮が男女入れ替わっていることを見抜き、何かあったら相談するようにと言っていたのでした。

沙羅は吉野の君に自分の妊娠を打ち明けます。「死のうと思ってここへ来た」という沙羅に、吉野の君は「生きようと決意したからこそ私に会いにきたのだ」といいます。「産めというのですか」と尋ねる沙羅に吉野の君は「どうやって生きるか決めるのは主自身じゃ」と言います。そして、「一旦死んで別の人生を生きる、二度生きると思えば人生も味わい深い」と言います。

「親に導かれ真っ直ぐすぎるほど真っ直ぐに来たものが分かれ道に来た。今までのやり方では切り抜けられそうにもない。道を変え己で選ぶ時が来た。それだけのことだ」というのでした。

うーんなるほど。沙羅は女なのに男だと「偽って」来たのではない、というわけですね。「男として生きる」というのが沙羅に取って「真っ直ぐ」な道だった。少なくとも今までは。しかし、「今までのやり方」では切り抜けられない。ならばどうするか。

「必ずいい方へ行くと信じ己に与えられた運命を歩め」

それが吉野の君の助言でした。それは、「男として生きる」ことを諦め、「母として生きる」ことを選べ、ということだと沙羅は解釈します。男としてそのまま生きて、出産の時だけ休暇を取り、生まれた子は左大臣(沙羅たちの父)家の養子にする、という手を考えますが、そうすれば両親に打ち明けなければならない、その他にも問題は山積みだ、と考えます。やはりいざとなったら姿を消して誰にも知られずに生むしかない、と思うのです。しかしそうなったら誰かに協力してもらわざるを得ない。でも誰に?石蕗にだけは頼りたくない、と沙羅は思うのでした。

一方休みが長引く沙羅を心配した石蕗は式部省を尋ねますが、そこで沙羅へとの逢瀬を手引きした男色家の式部卿宮にでくわします。そこには休みのことで式部省に来ていた沙羅もいたのでした。体調不良を心配する石蕗に、沙羅はつい、「おまえのややができてしまったんだよ」と打ち明けてしまうのでした。

今回の山場は、やはり死を思って吉野へ行った沙羅が、吉野の君の助言に導かれて生きて子供を産もうと思い直し、「男として生きてきた自分がどうしたら子供を産むことができ、そのあとはどのように生きたらいいのだろうか」と考えるようになるところですね。原作を読んでいればもちろんこの先どうなるかは分かるわけですけれども、そうでなければやはりさすがにどういう選択をして行くのか、この時点では想像もつかない。それも自分の選択だけで決まって行くことでもないような感じですよね。

女の身で男として女性と結婚し、同衾や出産という問題に直面して矛盾を重ねて行くことに気重になっていた沙羅が、ついに自分の妊娠という事態に直面し、にっちもさっちもいかなくなってしまった。これはさすがに昔の物語の読者も一体どういうことになるのだろうと手に汗を握ったのではないかと思います。

そして「石蕗にだけは頼らない」と何度も思いながら、結局石蕗に打ち明けてしまう沙羅の、本心はどこにあるのか。この辺りは現代の(というか少し古めではありますが)少女マンガにありがちな展開であるように思われ、味わい深いなあと思います。

このお話は映画にしても面白いだろうなあと思いますが、もしやるとしたら、例えば誰の役をやりたいかと言えば、睡蓮、というのもあれですので、でなければ式部卿宮か吉野の君をやってみたいなあと以前演劇をやっていた私としては思うのでした。もちろん役柄の大小からいえば石蕗やもいいのですが、やりたい放題やれそうなのは式部卿宮か吉野の君ですよね。(笑)

ということでこの作品の感想、ゆっくりと書いて行きたいと思います。面白くなってきました。(笑)
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