個人的な感想です。

マンガ・アニメの感想を書いていきます。『進撃の巨人』『ぼくらのへんたい』『ランドリオール』など。

冨樫義博さんの「HUNTER×HUNTER」を32巻までの感想を書きます。(1)


HUNTER×HUNTER カラー版 32 (ジャンプコミックスDIGITAL)HUNTER×HUNTER カラー版 32 (ジャンプコミックスDIGITAL)
(2014/10/03)
冨樫義博

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冨樫義博さんの「HUNTER×HUNTER」を全32巻まで読みましたので、感想を書いてみようと思います。

冨樫義博さんの「HUNTER×HUNTER」、全32巻読了。例によってかなり飛ばして読んでいるので、細かいところははっきりしないところもありますし、またKindleのカラー版で読みましたので紙の単行本で読んだ印象とは違うところもいろいろあるかと思います。

特に32巻後半の下書きないしネームがそのまま単行本化されたと思われる部分、着彩されていると(カラー版は集英社がデジタル彩色を行ったものです)解釈も加わりますし完成度の印象はかなり違うと思います。また、ネットの批評をみているとキメラアントのコアラと蟻に転生したカイト、そこにゴンがやってくる337話「懺悔」はカラーでない方がむしろ味が分かってよかったのかな、という気もしました。ここまではアニメ化もされているのですね。

まだ単行本になってない分が、今年(2014年)連載を再開した341話から349話なのですが、私はたまたま「One Piece」の続きを読むために2014年30号以降は買っていました。ただ、「One Piece」の単行本75巻が出版されたので31号と32号はすでに処分してあり、36号と39号以降は「HUNTER×HUNTER」自体が休載になったので、単行本未収録分で読めたのは344話、347話から349話ということになります。ですから、レオリオとクラピカが「十二支ん」に加わるとか、重要な場面を読めていないので、その辺りはネットの情報とちらっと読んだ345話、346話の記憶を総合してこんな話だろうと推測していることになります。

……早く単行本33巻が出てほしいのと、連載を再開してもらいたいものですね。(笑)

さて、前置きが長くなりました。感想です。

「HUNTER×HUNTER」はマンガ史上最高の傑作だ、と言った評論家がいるそうなのですが、言いたいことは分かる気がします。まあ難しいのは何に比べて、ということですし、少年マンガと青年マンガ、それに少女マンガ、女性マンガというものは同列に比べて論じるのはいろいろ難しいところがありますから、そういうランキングにどういう意味があるのかは難しいですが、まあその人が表明する「面白さ」というものを最も体現した作品、ということになるでしょうし、その評価の衆目がある程度一致するところが評判の高い作品、ということになるのだと思います。

「HUNTER×HUNTER」は主人公ゴン(とキルア…はちょっと複雑な事情があり過ぎか)のシンプルな成長物語でもあるわけですが、この物語の作者の冨樫さんは、人間というものには底知れぬ闇があることを知っているし、それを描こうともしている、のだと思います。それはこのように書くのは容易いことですが、実際にそれに取り組むのは大変な人間的パワーを必要とすることで、ときどき力尽きて休載になるのもある意味仕方がないかな、という気がします。一応腰痛が原因だとアナウンスはされていますが、それだけではないのではないかという気がします。

闇の濃さ、というものを最初に感じたのはクラピカがマフィアの娘の護衛に雇われて警護につき、センリツと話をする8巻ラストの73話だったでしょうか。その最後に幻影旅団がオークションを乗っ取ってマフィアたちを全滅させた場面。私はここでものすごく深い闇を感じて、一度読むのを断念してしまいました。

最近になって、ようやくまた読み始めて、それで最後まで読んだのですが、8巻当時はクラピカが一人でその闇を背負っている感じだったのですけれども、その後、わりとお気楽なパートを担当している感じだったゴンとキルアにも深い闇がかかっているのを感じるようになってきました。

キルアで一番衝撃的だったのは、キルアにしかけられてた「イルミの針」です。ものすごい戦闘能力を持った少年なのに、あるところで急に動けなくなる。幻影旅団に捕えられた時、ノブナガと対峙したときに突然「勝ち目のない敵とは戦うな」という言葉に拘束されて、平常心を失ってしまうのですね。これが、キメラアントとの戦いのときに、実はキルアの兄のイルミによって頭に打ち込まれた針(戒めの針とでも言いますか、キルアをコントロール下におこうと言うイルミの歪んだ愛情の具現化と言いますか)のためだったと言うことに気づき、キルアは自分で針を抜くわけです。

これは、どんな人間にもありますよね。自分を拘束してしまう過去の記憶、ないしはもう忘れてしまっているけれども無意識に自分を拘束しているトラウマのようなもの。自分が前に進もうとする時、何かいきなり心理的なブレーキがかかって前に進めなくするもの。「ずっとやりたかったことを、やりなさい」という創造性を回復するための限界解除プロセスをコーチする本がありますが、そこに描かれているような「縛られた状態」を、上手く描いているように思いました。21巻219話「覚醒」でキルアがそれに気づいて針を抜き、涙を流して覚醒する場面は、何というか神がかっていたと思います。

長くなりましたので、二回に分けて、続きは明日更新したいと思います。
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