個人的な感想です。

マンガ・アニメの感想を書いていきます。『進撃の巨人』『ぼくらのへんたい』『ランドリオール』など。

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コミックリュウ9月号でふみふみこさんの「ぼくらのへんたい」第36話「ポニーテールと沼」を読みました!

コミックリュウ9月号でふみふみこさんの「ぼくらのへんたい」第36話「ポニーテールと沼」を読みました!

月刊COMICリュウ 2015年 09 月号
徳間書店


先日単行本8巻が出た「ぼくらのへんたい」。今回の話は衣替え、ですから6月最初ということでしょうか。確実に時間が流れています。

中三のまりかは、夏服になって、初めてポニーテールに挑戦。あかねに「かわいいね」と言われています。「イメチェン?」と言われて「暑くて」と答えていますが、本当は「こっちの方が女の子っぽいから」と思ったからだったのですね。身長もあかねより大きくなって、女の子として振る舞うのもキツくなってきた、という気持ちがあるのでしょうか。でもそういう気持ち、恥ずかしくてあかねには言えない。男として生まれて女の子として生きるということは、自分の肉体と自分の自意識とがいつも戦い続けているわけで、本当に大変だなと思います。

一方、北上高校。一年生の亮介はバスケット部に入って、グランド20周。他の一年はみんなぶつぶつ言っていますが、中学のとき母の相手をしていてまともに部活に出られなかった亮介は、「けっこー楽しい」と思っています。一方、教室の窓からそれを見ているパロウ=修。楽しそうに汗をかいている亮介を見て、どう思っていたのか。そこに近づいてきたのが同級生で同じ文芸部の幽霊部員の岩井。パロウが見ている方を見て、「亮介じゃん」と親しそうに言います。パロウは「いつの間に仲良くなってるんだこいつら」と例によって面倒くさいことを思っていますが、岩井に「りょーすけー」と呼びかけられた亮介はにっこり笑って手を振っています。それを見たパロウも思わず「フッ」と和みますが、和んだ自分に急に後ろめたさを感じる。

こういうのってありますよね。・・・・ってかわかる人にはわかるという感じだと思いますが、やはり自分の罪の意識というか、自分が汚された存在であるという意識と言うか、とにかく、自分は明るいところに出たらいけない、という意識が自分を縛る、ということなのですが、まあそういうことって思ったことがない人にはわかりにくい意識だろうとは思います。

「気をつけなければ。どうやらこのところ浮かれ過ぎている。お前はこんなふうに何事もなかったかのように振る舞っていられるような人間じゃないだろう。お前みたいな奴は」とどんどん泥沼の中に沈んで行くパロウ。まあ、罪の意識ですよね。罪の意識というものが、どれだけ人間の心を侵食するか。パロウの場合、「自分のされたこと」と「自分のしたこと」の両方から、自分という人間を規定してしまう、そこから逃れられない、と思ってしまっているわけですね。

一方、下校時間のまりか。プリントを忘れたことに気づきあかねを待たせて教室に戻ると、まだ男子の裕太として学校に来ていた頃から何かと辛く当たるいじめっ子の白河が、「今日の青木、ちょっとやばくなかった?やっぱ体の作りが男なんだよな。女に見えようと必死なんだろ」と言っています。他の男子は「いやフツーにかわいいだろ。そんなにあたりがキツいのは、好きの裏返しってヤツだろ」とか言って今度は白河が赤くなって「違うっつーの」とか言ってるときに、意を決したまりかは教室に入り、気まずい空気が流れる中、プリントを取って出て行きます。「お前マジなの?」といわれて「んなわけねーだろ」という白河ですが、これはこれから何かが起こらずにはいられない感じですね。

そしてあかねの元に戻ったとき、まりかはポニーテールをやめておさげに戻している。「ほどけちゃった」というまりかですが、これは何を思ったのか。「自分の身体は男なんだという事実」という泥沼を、再び意識してしまったということでしょうか。自分は男なんだ、女の子らしく見せようとして必死だと思われてるんだ、という「身体そのものが原罪」みたいになっているんですね。

ここはおそらく突き抜けるしかないんだろう、と思いますが、中学生ですからねえ・・・白河も自分の感情をうまく言えない中学生であるわけで、そういうところ難しい。同じ中学生でも、「暗殺教室」みたいに「体当たりでぶつかればちゃんと理解し合えて行く」とはなかなか行きません。逆に言えば「暗殺教室」は、ある種の理想がそこで描かれている、そういうまんがなんだなと改めて思います。

再び高校、の図書室。テスト勉強しているパロウの隣に亮介が来て、「またきみか」「そう嫌がるなよ〜」とか言いながら勉強を教えてもらって「おおっ」とか言っていると回りの高校生が「うるさい」とキレて追い出されてしまいます。

亮介は「どっかで勉強教えてくれないか、数学マジやばくて授業について行けない、なるべく邪魔はしないから頼むよ」といいます。パロウは何を思ったのか「・・・いいよ」と言って自宅に亮介を呼びます。「あのときの君はツインテールでかわいかった」というパロウ。にっこりして。(笑)

で、(笑)予想どおり(笑)、二人は女装します。亮介は不本意ですが、「数学のため数学のため」と自分に言い聞かせながら「通販で買った」どこかの女子校の制服を着せられ、ボブのウィッグをつけられています。パロウは例によって自然な女装、というか女装している方が自然に振る舞えるのですね。亮介はもう完全に男子なので、またを開いて座り、さすがに違和感がありますが、(笑)パロウは満足のようです。「お前本当に好きだな」と言われて真顔で「好きなんだわ」と答えています。

で、結局女装のまま勉強を教えるパロウ。女装のパロウは教え方が上手く、亮介もすらすらわかって行きます。しかも誉めるのが上手い。「教師とか向いてんじゃね」「でも女装してる時しかダメだな〜。普段だと薄暗いし意地悪いしどーにも」とかと笑う亮介ですに、「教えてもらっておきながらひどい言い草ね」と呆れるパロウ。

そして再び、亮介=ユイに迫ろうとするパロウですが、亮介は、「なんですぐそうなるんだよ」と悔しそうな顔をします。ここ、亮介と修、ユイとパロウの関係で、何度も同じことを繰り返しているんですが、その度に少しずつ深まってる感じがする。ウィッグが取れて「・・・なんですぐそうなるんだよ・・・」とくやしそうな顔をする時の亮介が、正直一番かわいいです。

「なあ、お前の好きってなんなの?それさ、女装してなくても言えるのか?」と言う亮介。

・・・・・・うーん、きついなあ。これは本質を突かれましたね、パロウは。

ともちは、「女装をすれば正直になる」パロウを見て、「正直になれるなら女装すればいいじゃん」というノリだったのですが、亮介はもっと切り込んでくる。パロウに対して、最初の頃は、拳に愛情を込めると言うか行動で気持ちを表すと言う感じだった亮介ですが、高校に入ってからはそれでは、というかそれだけでは相手に伝わらないということを悟ったらしく、きちんと言葉で迫って行こうとします。亮介にとって、パロウは「男装だろうと女装だろうと関係ない、大事な友達」なんですね。特に、学校で普通に友達として付き合っている以上、やはり男装しててもきちんと話をしたいと思っている。

亮介は言います。「俺はさ、結構好きだよ。お前のこと。なんだかんだいって、腹立つことばっかするけど、一緒にいて楽しいなって思う」と。

でも、そこがパロウには乗り越えられないんですね。

「でも、僕は、こうするしか、好きな人に、人に、誰にも、好きになってもらえない」

ここで再びパロウは沼の中に沈んで行く自分を感じる。

今回はここまででした。

・・・

うーん。

うーん。

・・・・・・

なんか、私なら多分、ともち的なアプローチで終わりになってしまうところなんだよなあ、という気がします。そうでもないかな。やはり亮介のように、普段からもっと心を開いてくれよ、と思うかなあ。ともちも亮介も行動的なタイプだけど、その方向性も性格も違いますからね。

で、どちらがパロウ自身にとって「良い」のだろう。もちろん、そういう「泥沼」から抜け出せるといいなあとは思うのですが、それなら、パロウにとっての「好き」の形も変わらざるを得ないだろう。パロウがユイのことを好きであることは間違いないわけで、特にかなり無理のある(もう女装する気ゼロですからね、亮介は)亮介の女装を誉めているパロウの気持ちは、ある意味いじらしくさえある。

でも例えば、黒い気持ちで「悪いお姉さん」路線で迫るのでなく、(あかねやともちやまりかにはともかく、亮介にはもう通用しませんよね)むしろ甘える感じにでもして亮介にしなだれかかったりしてみるとどうなんだろうとか、まあ本題とは違う気もしますが、案外そういうのには亮介は弱いかなと思ってみたり。(笑)

いずれにしても、この話で、まりかとパロウを対比的に描いているのは感じられるのですが、それぞれの結論は多分違うものになるんじゃないかと思います。

亮介にとっても、本当にパロウは大事な友達なんだな、と改めて思いました。女装時代も、まりかには出来ない相談も、パロウにはしようとしてましたからね。

いろいろ、先が楽しみな展開でした!
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