個人的な感想です。

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コミックゼロサム10月号でおがきちかさんの「Landreaall(ランドリオール)」第148話「今はふたり」を読みました!

コミックゼロサム10月号でおがきちかさんの「Landreaall(ランドリオール)」第148話「今はふたり」を読みました!

コミックZERO-SUM 2015年 10 月号 [雑誌]
一迅社


クレッサール編が続いています。前回はDXたちとユージェニ、クエンティンの対立のターンでしたが、今回は単行本26巻のラストに少しだけ出てきたDXの両親、リゲインとファレルのターンです。

この二人がメインになって話が進むというのはいつ以来か。単行本一巻の「クレシェンドマリオン」以来ではないでしょうか。あのときの話の構造は今でもずっと続いている、というかそこで語られた戦争の話が今ようやくかなり具体性を持って明らかにされつつあるわけですが、ランドリオール1巻は2003年の発売で、もう12年前。その原型はSOP5号と言うコミティアに出品された同人誌で、1999年のことということなので、原型はすでに16年前にあったということなのですね。本当に息の長い作品だと思います。

以下は内容に触れつつ感想を書きますので、どうぞゼロサム本誌をご覧頂いてからお読みいただければと思います。

今回の扉絵はリゲインとファレル。クレシェンドマリオンのときは戦争の直後、つまり(作中での)いまから20年前という設定でした。年を重ねてからの二人が扉絵というのは、味わい深いものがありますね。

リゲインは傷ついて、砂漠を行く砂船に乗せられています。これは、おそらくはユージェニとの戦いで傷を負ったということなのでしょう。リゲインが「剣を捧げた」王女・リルアーナの娘、ユージェニを斬ることは出来ないですからね。

リゲインの独白。「ユージェニ姫の父親が誰かさえわかれば…アンナを守れる。俺はそのために砂漠にーー」

なるほど。リゲインも、ユージェニの本当の父親を知らないんですね。

そうか・・・

そうなると、やはりローハルト卿なんだろうか。もしそうなら、ユージェニはファラオン卿の孫だということになるし、ロビンとは腹違いの姉弟ということになる。ロビンもフィルに連れられて塔に潜入し、ファラオン卿に会おうとしているところで話が止まっていますから、こちらの方も気になります。

リゲインは痛み止めのせいで朦朧としている、と頭からマントのようなものを被った男たち、ザンドリオで滅ぼされ、アトルニアに敵対する部族ーーということは暁追(あけおい)ということでしょうかーーの男たちがファレルに説明しています。

ファレルは砂漠の霊・「さまよい女」に取り憑かれていて思うように動けないのですが、自分たちがクエンティンに売られたことは知っていて、これからどうする気?と男たちに尋ねると、どうやらリゲインを生け贄にして沙宝(サリ)の宣託を得て部族を再興する、と言っています。リゲインは20年前、クレッサールとの戦闘で捕らえられ砂漠に放されながら、「砂嵐の神=ボランディ」の加護を受け、無事生還することが出来た、クレッサール人にとっても特別の存在なのですね。そのリゲインを犠牲として捧げることで部族を再興出来る、と彼らは思っているようです。

この辺の設定、面白いなと思います。1980年代くらいのファンタジーの同人誌の設定にこういう感じのものがよくあった気がしますが、実際にそれに説得力を持たせることって難しいですよね。登場人物がそれを単なる観念として喋っているのか、実際にあることとして淡々と語っているのか、みたいな部分でその説得力が出て来るような気がしますが、それだけでもないし、ファンタジーというのは設定の説明の部分が一番苦労するところだと思います。さらっと語られて何となく納得出来るのは、もちろん今まで物語が積み上げられてきた力によるところが大きいと思いますが。

このままで行けば生け贄にされる。しかし、リゲインはうなされ、ファレルは身動きが取れない。また、この部族のものたちも何だか計画に不安を持っているようです。

しかし、急に砂船にショックが。風に乗って移動する砂船が襲撃され、戦士たちは外に放り出されてしまいます。この砂船は何かけものが曵いているようですが、おそらくはバハルたちが乗っていた獣と同じだと思います。(動物の名は探してみたのですが見つかりませんでした)乱入してきたのは、クエンティンに雇われてリゲインとファレルを襲った山賊たちでした。そして、戦士たちに一撃を加えたのは、24巻130話のメルシュカのオアシスで、DXたちの前に岩の奥から現れたあの曲鳴の若者の呪術師でした。(鳥になってますが。)彼は部族を存亡の淵に追い込んだクエンティンへの復讐のためにこの山賊たちに合流したのですね。とはいえ、クエンティンはもともと子どもの頃ザンドリオで捕らえられ、曲鳴に売られて呪術を使う形代=エコーとして使われていたところをリルアーナに助けられ、ついには戦争を終わらせるためにやってきたリゲインに見つけ出されて帰国することが出来たという過去があったわけです。

しかし、呪術師(鳥)は山賊たちがクエンティンの命令でさまよい女を使い、リゲインたちを襲わせたことを知ると怒ります。そして、山賊たちはDXたちと出会って襲撃したところを雇い主であるクエンティンに咎められ、切り捨てられたことを話すと、それを聞いていたファレルが怒髪天を突きます。

息子たちに何かあったらアトルニアの地獄に落としてやる!と。(どんな地獄なんでしょうか…)

あまりの怒りように山賊たちは「アトルニアの貴族の女は羊みたいに大人しいんじゃなかったのか」と戸惑います。ファレルたちは砂船から外に放り出されますが、呪術師(鳥)はファレルたちがクエンティンの仲間でないということを知って「騙された」と怒り、ファレルからさまよい女を引き離します。憑きものが落ちたファレルは山賊などものともしません。あっという間に倒してしまうと、山賊たちは砂船で慌てて去ってしまい、ファレルたちは砂漠に取り残されてしまったのでした。

この辺のファレルさんの活躍はさすがという感じで、ちょっとコミカルでDXやリゲインのために怒りに燃えるとそこらの山賊たちには歯がたたない、という感じがすごく面白かったです。

曲鳴の呪術師は人間の姿に戻ります。実は、強い意志さえあれば姿が戻る、と言っています。いまだに六甲が五十四さんの姿のままなのは何のためだったんでしょうか。(笑)もともとファレルたちに取り付いていたさまよい女は、曲鳴のものだったのですね。それをクエンティンに奪われていたのだ、と呪術師は言います。呪術師はもうこれ以上関わりたくない、とファレルたちのマントと荷物を返し、「砂漠の神の加護があれば生き残るだろう」と言って去って行こうとします。

ファレルが一言、「息子を助けて」というと、呪術師は「アトルニア人は嫌いだ。だがDXは悪人じゃなかった。あいつには砂の加護があるだろう」と言って姿を消します。

そして広大な砂漠の描写。

ここはカッコいいですね。

そして物語は、26巻最後の場面に戻る。この放り出された状態が、その時だったのですね。ファレルはリゲインに強力にくちづけすると、リゲインは目を覚まします。ここもまあ、「お母さん!」という感じです。(笑)ある意味万能なんですよね、ファレルさん。(笑)

二人は、六甲がDXと一緒にいることを知って、お互いに喜び合います。信頼感が凄いですね。

リゲインは、進路を南に取れ、と言います。寝ている時も、太陽光の一を思い出して、今自分がどのへんにいるか、大体見当をつけていたのですね。これは凄い、と言うかさすが軍人の鋭さです。

リゲインはファレルに、こんなことに巻き込んですまん、という顔をしますが、ファレルは「リゲイン、あんたは騎士で、しがらみをいっぱい抱えてて、本当に面倒くさいって思うよ。でもここで野垂れ死ぬには心残りが多すぎるでしょ。あんたが騎士でよかった。生き残るのよ二人で」と答えます。

この時のファレルの笑顔が良いですね!

この笑顔は、私は「ぼくらのへんたい」の8巻30話38ページのともちの笑顔を思い出してしまうのですが、なんていうかこのコマは、ファレルの焼きの回った侮れなさぶりが凄く表現されていていいなあと思います。

リゲインは一度、この試練を乗り越えている。それで「砂漠の神の加護」があったとしてクレッサールでも有名になったわけですが、再度またその試練に立ち向かっている。今二人の向かっている方角は「聖地」につながる街道だというので、ということはおそらくはユーハサン鎮守の近く、ということになりますね。ですから今動いている人たち(ライナスとルーディでしょうか、バハルたちか(メルメルさんも?)、チレクたちか、それとも大穴で玉階オルタンスか、他にも可能性はありますね…)と出会う可能性が高いのかな、という気はします。

今月はここまででした。今回は23ページだったのですが、十分堪能した感じです。

ランドリオールはストーリーが複雑で、しかも余計な説明がないので、こんなふうにまとめながらでないとストーリーがつかみきれない面があるのですが、しかしこうやって考察してみると、どんどんわくわくして来る感じがあって、やはりぜひ多くの人にこの作品は読んでもらいたい、と思うのです。

来月も楽しみにしたいと思います!
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