個人的な感想です。

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週刊漫画Times1月1日号で染谷みのるさんの「サンタクロースの候補生」を読みました!

週刊漫画Times1月1日号で染谷みのるさんの「サンタクロースの候補生」を読みました!

毎週金曜日発売の週刊漫画Times。私が買い始めたのは青木幸子さんの「茶柱倶楽部」が掲載されている雑誌だった、ということがきっかけでした。その「茶柱倶楽部」も先日完結第8巻が出て、一段落ついた感じです。こちらの方も機会があったら感想を書きたいと思います。

週刊漫画Timesでは面白い作品が多く、単行本を買ってないまでも読んでいる作品が多いのですが、今週は新連載になった染谷みのるさんの「サンタクロースの候補生」が面白かったので感想を書きたいと思います。

主人公の柊すずは「目つきが悪い」ことでつい周りの人に怖がられたり、「頭の中で考えてしまって反応が遅い」せいかなかなか周りの人と上手くコミュニケーションが取れない女の子。こういう人っていますよね。目つきがキツくなるひとつの理由は自分の世界に入ってしまうとつい鋭い思考が表情に現れたりしてしまうこともあると思うのですが、そういうことはときどき私にもあり、またそういうことで怖がられてしまうこともときどきない訳ではないので、その感じはよくわかります。

しかし、「いつもニコニコ」を期待されがちな若い女性がそう言う感じだと、つい人間関係に億劫になってしまうのはよくわかりますよね。

すず(そういえば茶柱倶楽部の主人公と同じ名前ですね:「柊すず」という名前はクリスマスツリーにちなんでいるんだろうと思いますが)もやはり高校生の頃から「無理して笑ってる」と思われたり、普通に見ていただけなのに「睨まれた」とか「怒ってる」と思われたり、都会に出て働いてみたものの派遣切りにあったり、親友が引っ越してしまったりと踏んだり蹴ったりのところに、親戚?の「吉野おじさん」からのメールでおじさんのお店で働かないかと誘われて、お店のある天草をモデルにした島に飛んだのでした。

この島がすずの出身地であるのかとか、そういうことはわからないですし、親友が結婚していることからも主人公は20代の後半よりは年かさが言っていると思いますが、何の気なしの表情が凄く険しくなってしまう主人公の表情の造形が上手いなあと思います。それでいて、ちゃんと可愛いと思うのですけどね。

空港についたものの、おじさんから「代理の人が迎えに行きます」というメールが。クリスマス一色の空港で待っているうちに、会うのが不安になって来たすずの前に現れたのは、なんとサンタクロースでした。

おんぼろの軽ワゴン車で現れたのはガングロでサンタのコスチュームを着たサンタ。「公認サンタ」の高田と名乗ります。驚くすずの顔がまたコワいけど、このへんの非日常性と釣り合わせるとむしろ笑えると言うか、可愛くなってきます。車の中で、「これってどっきりですか?」と聞くと、「聞いてない?」と驚くワイルド系サンタ。

ここで「公認サンタ」の説明が入ります。グリーンランドにいる「長老サンタ」率いる「グリーンランド国際サンタクロース協会」に公認されたサンタが世界中で120人いるそうで、作品のあとに掲載されている特別コラムの説明によると、このマンガの監修のパラダイス山元さんは1998年にアジアで唯一の公認サンタクロースになったのだそうです。

公認サンタの役割は、プレゼントを配って歩くことではなく、「絶対的な味方である」ことだ、とサンタはいいます。今日の仕事場で「子どもにふれあう」のを、君も来ない?とさそわれたすずは、「いつも怖がられるだけなんで」と遠慮しようとしますが、「コワくなんてないじゃない」と凄く大きな笑顔で微笑まれて、ついついて行ってしまった先は、病院でした。

入院している子どもたちの前に現れた二人。どう応対していいかわからないすずはとりあえず動こうとしますが警戒されてしまいます。サンタさんは、「向こうからよって来るまで動かないで」と囁き、待っていると、だんだん子どもたちが近づいてきます。そしてサンタが「良い子にしてたかい?」と微笑むと、空気が一変するのですね。子どもたちも、すずも幸せな気持ちになって、場は一気に和みます。

これから病室を回るというサンタについていくと、一人でいる男の子がいました。なぜか部屋に入らず、どこかへ行ってしまう。寂しそうな顔をしています。病室を回ってひとりひとりの子どもたちに話しかけ、遊び、話を聞いているサンタ。「結構地道でしょ?でもこれが大事なのよ。小さな声でも受け止める。私みたいのが「確かにいる」って知ってもらうことがね」と言います。

これ、ある意味、天皇陛下の役割だな、と思いました。被災地を訪れて膝をついて被災者と話し合い、苦労を聞かれる天皇皇后両陛下。こんなところに来ていただいて、とそれだけで皆感激しますよね。そして生きる希望がわいて来る。子どもたちにはなかなか天皇陛下と言ってもわからないでしょうが、サンタクロースならわかりますよね。そういう存在が確かにいて、そして話を聞いてくれて、大きな笑顔で自分を受け止めてくれる。そして病気を乗り切る気持ちになれれば、それはとても励まされますよね。

そして、さっきの男の子の部屋。入って行くと、その子は顔の右半分にただれたヤケドがありました。

この子は折り紙細工が得意なようで、色々な作品が枕元に飾られています。サンタが話しかけてもなかなか気乗りがしないようでしたが、すずが「すごいよ!」と本気で誉めると少し顔を赤らめます。「みんなに教えてあげたら?」というすずに、男の子は、「僕のこと怖くないの?」と聞きます。ヤケドの跡をみて、みんなが怖がるのがいやだから、一人でずっと気を張っている。そんな少年の姿に、すずは自分を重ねるのでした。

「怖くなんてない!」と思わず叫ぶすず。しまったと思うすずでしたが、サンタは右手ですずの頭をなで、左手で少年の手を取って、「その通り。何も怖くない。私たちは味方だ」と言います。「絶対的な味方」とはこのことだ、と思うすず。そして、それをきっかけに心を開く少年。ああ、なるほどなあ、と思います。

すずは、昔病院でサンタにあったことを思い出します。これはこの作品の冒頭の場面に描かれていました。吉野おじさんの店、「メリー」で働くんだよな、というサンタ。「実はあの店、他のサンタもときどき顔出すんだぜ」というサンタ。へ?と驚くすず。「サンタになる方法とか聞くといい」というサンタに、興味津々のすず。「よろしくお願いします!」という表情が輝いています。

ここで「サンタクロースの候補生」の誕生、という訳ですね。

メリーで待つ吉野おじさんですが、実は捻挫でまともに動けないと言う。「サンタさんとの日々が幕をあけました」という締めですが、さて、これからどうなってしまうんでしょう?

楽しそうな感じになってきました。

さて、この話の舞台は天草がモデルになってる、ということでしたが、天草といえば島原の乱、天草四郎時貞ですよね。島原の乱のあとも隠れキリシタンはずっと、困難な時代にあってもクリスマスを祝い続け、2013年には「世界サンタクロース会議」が開かれてサンタクロースの聖地として認められたのだそうです。全然知りませんでしたが、凄く歴史を反映しているのですね。

今週は28ページ。次回の掲載は来年春頃ということで少し間が空くようですが、楽しみにしたいと思います。
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