個人的な感想です。

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自分の中の深いところにいるナニカと「HUNTER×HUNTER」のアルカ

自分の中の深いところに降りて行って自分の深いところで感じていることを観察することは、いつでも出来るわけではない。

ただこの間、自分の中の「es」とでも言えるようなものに出会った感じがあって、それを観察していたのだが、それを観察するということは、つまりは自我の「鎧」を少しこじ開けて中を見ているということで、静かな落ち着いた環境の中でなければ傷つきやすく脆い「es」は保護できない。自分の中に降りて行くということはそれだけデリケートな作業なので、いつどこでも出来るわけではない。

しかし、そんな環境がいつでも整っているわけではないので、それでも自分の中を見ようとし続けると、周りに対しての「鎧」の部分も活性化し、侵入しようとして来る外敵を払いのけるための闘志満々になる。そんなふうに心が二極分化するので、自分の中をのぞこうとする作業はとても疲れてしまうのだろう。

安心立命は自分の心にしかない、というのが仏教の教えであるけれども、こうした「es」の存在は仏教ではどうなっているのかなと思う。

心を誰かに預けたがっていると自分で感じるときがある。誰か、ないし、何か、ないし、どこか、に。

自分で自分の心の面倒を見る自信がないということなんだろうな、自分の心を育てる自信が。ただ、心を預けるということは本当に信用できる人に対してでないと無理なので、私のように本当は気難しいところが多い人間にはなかなか難しい。あれがよくてもこれが駄目、と人に注文をつけざるを得ないし、人というものは注文をつけられたところで出来ないことは出来ないから、結局預けておくということは成立しなくなる。

安心立命は自分の心にしかない、というのはつまりは、自分の心の面倒は自分で見るしかない、ということなのだ。
「HUNTER×HUNTER」のアルカは、何をしでかすかわからない、「わからない世界」からやってきた「ナニカ」を身に宿していて、「お願い」を何度か聞いているうちに恐ろしい災厄を起こす。一方で、そのナニカの力で人間にはとても不可能なことを実現させられる。だから、殺し屋ファミリーのゾルディック家にあってさえ、彼=彼女はぬいぐるみたちとともに厳重な密室に幽閉されている。彼女が心を許せることが出来るのは、キルアだけ。そのキルアはゾルディック家で一番殺し屋の才能があるとされながら、恐ろしい兄のイルミに頭の中に針を打たれ、肝心なところで自分をコントロールできないでいた。

自分の中のesというものを考えているうちに、そういう世界の構図が見えて来て、そのesというものの取り扱いに困っている自分の姿が、ゾルディック家のような感じがして来るところがある。そのアルカとただ一人心を通わすことが出来るキルアもまたただ者ではないわけだけど、キルアがesに対してそういう役割を持っているというのが多分、この物語のキーになることの一つなのだろうと思う。

作者の冨樫さんがいったい何を考えてこの作品を描いたのかはわからないけど、時々思いも描けない作品の中に自分と重なるものを発見して驚くことがある、そういう作品の一つに、この「HUNTER×HUNTER」もなっているということは言えるなと思う。

私は昔、何も無い、広い空を持った、崖の上のような、高い場所が好きだった。天と、太陽に近い場所。それは、最近は書けてないけど、自分が小説を書こうとする時に、必ず出て来る風景で、つまりは私は、自分のesをそういう場所で遊ばせたいのだなと思った。私が書こうとするのは、そういうesの心象風景であって、物語でも絵でも描きたいものはそういう自分の中の子ども、自分の中の「ナニカ」を遊ばせたい場所なのだなと思う。(そういえば「HUNTER×HUNTER」でも『世界樹』という世界で一番高い樹の上で主人公のゴンが父のジンと話をする場面がありました。)

私に取って、小説を書くとか、絵を描くということは、自分の中の子ども=esを遊ばせる、子どもの相手をしているようなものなのだなと思う。他の人がどう言うesを持ち、どう言う動機で小説や絵を描いているのかはわからないけど、私がやりたいのはそういうことで、だからこそ自分が好きなように描かなければ意味がないんだなと思った。子どもの面倒を見るような仕事なのだ。

大変なのは当たり前なのだな、そういう意味で。
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