個人的な感想です。

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コミックゼロサム9月号でおがきちかさんの「Landreaall(ランドリオール)」第159話「ずっとあなたは」を読みました。




コミックゼロサム9月号でおがきちかさんの「Landreaall(ランドリオール)」第159話「ずっとあなたは」を読みました。


7月25日に単行本28巻が発売された「ランドリオール」。その感想は前のエントリで書きました。8月号に掲載された158話からが28巻の続きになりますが、158話は短く、またクレッサールの部族の成立と黒虹の話なので、アトルニアの国の中の話はこの159話で続きが読める、ということになります。


そして、とうとう、クレッサール編もいよいよラスト、のようです。(最終ページの柱に書かれていました。)リゲインとファレルがアブセント・プリンセス=リルアーナ王女の痕跡を探してクレッサールに出発したのが21巻、2013年の114話でしたから、合計45話、あしかけ4年の大長編になりました。この長い長いお話は、もうすぐ終わりそうだと思ってからがさらに続いて、本当に時間をかけてゆっくりと収拾された感じがします。


***


さて、本編。扉絵は夏休みのDXとイオン。DXは久々にピン留め頭、イオンはスイカを頭に乗せています。通常運転に戻った感じです。


話が始まると王城の場面。懐かしの!ティティがベネディクト卿に呼ばれて尋問?されています。その尋問をかわしたティティはフィルとロビンを王の籠っている塔から連れ出し、アカデミーに無事帰ってきました。これは、王城でフィルとロビンに会って彼らの決意を知ったリドが、ティティに手を回してくれたのですね。まあこのへん、まだいろいろもやもやある、と言うかこのへんのもやもやが解決するあたりから次のシリーズが始まるのかな、という感じです。さまざまな問題をばさっとショートカットして出来ないはずだった祖父と孫の対面を成し遂げたフィルとロビン。それに伴うさまざまな困難を収拾するティティもまたさすがのキャラでした。

場面は変わり、クレッサール、クエンティンの城。メルメルさんがユージェニに語りかけます。隣にはメイアンディア。ディアは天恵を使ってメルメルさんを正気にして、ユージェニに語ってもらっているのですね。ディアは王城でもファラオン卿にその天恵を使っていましたから、同じことをしているわけです。


メルメルさんがユージェニに伝えた母・リルアーナ王女のメッセージは、恋人(つまりユージェニの父)の従騎士が死に、ザンドリオが滅びたことを聞いたときに王女が発した「負けたくない」という言葉だった。リルアーナもまた、ユージェニと同じように、愛する人を護ろうとした、そのことを伝えたわけです。母の真意を知り、乳母であったメルメルさんの膝で泣くユージェニ。彼女ほどユージェニの心を開ける人はなかったわけですね。いい場面でした。


そして、ひどい打撃を受けているクエンティン。葛焚の呪術師によれば、「体に呪いとさまよい女の魂を詰め込み過ぎ、苦しみや哀しみ、死の痛みに苛まれ続けることになる」ということになっていたのでした。それから解放されるには、砂漠を渡って海に行かなければならない。あの、エカリープで火竜を解放したときにDXが見た海でしょうか。するとそこには…マリオンがいるのかもしれませんね。


しかし、クエンティンにそれを許していいのか、アトルニアに連れ帰って裁かれるべきなのではないのか。そう問いかけるバハルですが、DXは「父さんがそうするって決めたなら」と答えます。リゲインは、裁くのではなく追放する、罰するのではなく人間性を取り戻させる、方を選択したのだと思います。いくらリゲインが「革命の英雄」だからと言ってアトルニア国家に大きな災いをもたらしたクエンティンをそのように扱うことが許されるのかどうか分かりませんが、リゲインはそれを選んだ。そして、DXもまた、それを父がそれを選択するのなら、と支持するわけです。リゲインはここではアトルニア国家の代表として、その措置を行ったわけですね。


「俺の大事な人たちはみんな強くて、こんなことで壊れたりしないから多分いつかは許してしまう」とDXはいう。バハルとチレクは苦笑いしますが、DXは「俺の剣が自由なのはみんなのおかげだ」と思います。


みんな、とは「俺の大事な人たち」のことでしょう。DXはウルファネアに行ったときの母ファレルのセリフ、「あんたが自分の命を守らないんじゃないかって不信が六甲やあんたを不自由にするの」を思い出します。これは、ルーディー絡みのホーリーネームの件であの葛焚の呪い師の呪いを受け、危うく死にかけたことを言ってるのですね。ファレルの心配する場面は出てきませんでしたが、相当心配したんでしょう。大丈夫だと確信できる=信用できる、心配をかける=信用を失う、ということでしょう。そしてみんなが強いから、自分もまた多くの人の助けを受け、死なずに元気で振る舞っている。大丈夫で、自由なのは、みんなのおかげだ、ということなのだなと思います。


リゲイン、ファレル、DX、イオンは旅立つクエンティンとユージェニを見送る。六甲もいます。リゲインは、自分が生きていることで「革命は続く」と言います。それはアトルニアがよりよい国になって行くと言うことでしょう。DXたちを見ているとそうわかると。また、リルアーナ王女のことを思い、「アンナの日々は絶望だけではなかった」ことを喜びます。しかし、DXは、父リゲインがリルアーナ王女において行かれたことで父が感じた哀しみを思っている。しかしそこにメイアンディアが来て、メルメルさんの話を聞いてくれ、と言います。


メルメルさんは、ユージェニの名前の本当の意味を語ります。ユージェニはアトルニア風に変えた名前で、本当はクレッサールの言葉で「ユィル・クア・リジェイン=真の友リゲイン」という意味なのだと。


それを知ったリゲインは初めて大粒の涙をこぼします。リルアーナは、やはりリゲインのことを忘れてはいなかった。忘れ形見にその名を付けることで、失われてほしくないメッセージを、リゲインに残したのですね。


ファレルはその夜、メイアンディアを見舞い、「リゲインが騎士として生き続けられるのはあなたのおかげだ」と礼を言います。ディアは、「リゲイン卿は裏切られるのではなく、報われるべきでした」と答えます。それは本当にそうだと思いますが、ファレルは「死ぬほどのことは何度もあっても、それが報われるなんてことは滅多にない」、だから「本当にありがとう」と答えるのでした。そして、ディアもまた改めて、将軍のために良かったと思い、そして夫を深く思い、夫が忠誠をささげた王女とその忠誠が報われたことを知らしめたメイアンディアに感謝するファレルの思いに、感動したのですね。


クレッサール編は、そう、リゲインとリルアーナの友情の物語として、幕をおろしました。読み終わったとき、この後味の良さはなんだろうと思っていたのですが、そこに向けてすべてが回収されたということが大きかったのだなと改めて思いました。

バハルの操る砂の舟に乗り、アトルニアに帰るDXたち。ライナスとルーディーはまだ残るようです。玉階オルタンスの元にまた戻り、またアカデミーで会う日まで、ということになるのでしょうか。


ボルカたちも見送ります。DXと同行するのはリゲイン、ファレル、六甲、イオン、つまりDXの家族と、そしてディア。あのレーカーベアの子どももいます。メルメルさんは…どうしたんでしょうね。この砂の船の疾走感のある描かれ方は、一瀉千里に故郷を目指すDXたちの心をよくあらわしているなと思いました。


そして夜、星空には彗星=「アトレの火矢」が。これはアトルニアの未来を祝福する、そんな象徴のように思いました。


今月は、とにかく、大団円が本当にすっきりと大団円におさまった、そしてその美しい余韻を残した、そういう美しい回だったなと思います。


季節は秋から冬のはずですが、次回はどんな展開になるのでしょうか。マーニーやオルタンスをはじめ、そのあたりの伏線の回収から入るのか、いきなりフォーメリー帰還と相成るのか。まだまだこれからもわくわくする展開があるなと思いますし、来月を楽しみに待ちたいと思うのでした。

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