個人的な感想です。

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『ピアノのムシ』はピアノが音楽だけの存在でないことがわかる、奥の深いストーリーです。

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週刊漫画Times3月14日号に荒川三喜夫さんの『ピアノのムシ』第13話(前半)が掲載されました。


今回は、ピアノメーカーの契約アーティストの話と、ドイツの名ブランドのピアノの話です。


主人公の蛭田は偏屈な調律師ですが、腕は一流。このあたりの設定は手塚治虫さんの『ブラックジャック』以来、無礼で傲慢で偏屈な態度に業を煮やす相手にその腕の神業振りで黙らせていく、という一連の流れのキャラクターだと言っていいでしょう。


ピアノの調律師の向かい合う相手は、もちろん主に客であるピアノの所有者であるわけですが、それだけではありません。まずはピアノそのもの。そしてピアノというのは、基本的にメーカーがつくったものであるわけです。そのピアノ製造にもいろいろな会社があり、日本の伝説的な会社が出てくると思えば世界的に定評のあるメーカーも出てくる。今回出てくる会社は日本のトップメーカー『アマギ』とドイツの名ブランド『エメリッヒ』なのですが、もちろんそういう名前のメーカーが実在するわけではありません。


読んだ限りでは、というか内情を知ってるわけではないので名前から想像するだけですが、『アマギ』は『ヤマハ』で『エメリッヒ』は『べヒシュタイン』がモデルではないかと思います。


そのほか登場人物としては、公共施設のピアノに関わる施設の運営者やその享受者たる観衆、調律師仲間、演奏者であるピアニスト、楽器販売店、そしてメーカーの営業や調律師ということになるわけです。

ピアノというものが、音楽的・芸術的な存在であると同時に社会的な存在でもあり、また商業的な存在でもあり、そしてそれを調律する技術やその背景にある科学的な知識も問われる、とても奥の深い存在であることがこの物語を読んでいると見えてきます。


今回のストーリーは、アマギの契約アーティストである若手のピアニスト・東堂が、アマギとの契約に違反して、とある県のコンサートホールでそこにあるエメリッヒのピアノを弾くと言い出したことから始まります。

アマギの担当者である八島は蛭田がアマギに所属していた時代の同僚だったのですが、蛭田に「東堂の依頼を受けるな」と要求しに来ます。しかし蛭田はそれを受け流し、東堂の依頼をあっさりと受けます。

実際にコンサートホールでエメリッヒの調律を始めてみると、音の狂いもうなりも酷い。そこに八島が現れて、アマギとしてはペナルティをつけると東堂に言うと、東堂はエメリッヒに移籍することにした、と宣言したのです。


東堂が去った後、八島と蛭田がエメリッヒの弦の調律をしてみると、まったく音程が安定しません。実はこのピアノは、E444(トリプルフィア)と呼ばれる、総手作りのエメリッヒに数千台に一台の割合で現れるまったくの失敗作だと言われている代物なのでした。


さて、蛭田はこの難局をどう乗り切るか、というところで今週は終わりなのですが、ピアノをめぐる物語というのは本当にいろいろあるなと思わされます。


素晴らしい音色とリズムで人々を魅了するピアノが、実はとても生々しい、人間の欲望や成功や失敗に取り巻かれた存在でもある、ということが感じられるのが面白いわけですが、逆にその物語も、繊細な調律の技術一つで成立もすれば台無しにもなる。面白いものだと思います。


次回掲載は次週ですが、展開が楽しみです。!

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